諫山裕の仕事部屋〈blog〉
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2008年11月23日

 元次官殺傷事件をはじめとして、殺人事件が起きたときに、ニュースキャスターやコメンテーターが犯人像を推理するときによく使われる言葉。

 「確信犯」

「犯人は悪意を持った確信犯ですね」
 ……といった使われ方をする。
 だが、これは確信犯の意味を取り違えている。

 本来の意味は、
 道徳的、宗教的または政治的信念に基づき、本人が悪いことでないと確信してなされる犯罪。思想犯・政治犯・国事犯など。

 である。
 つまり、犯人は正しいことをしているという認識であり、罪悪感などはない。悪意を持った殺人の場合には、基本的には当てはまらない。衝動的な殺人や、強盗目的の殺人の場合には、確信犯とはならない。
 しかし、最近では、悪意のある意図や動機を持った行動や犯罪に対しても「確信犯」という使い方をするようになっている。
 悪いことであることを「確信」している犯人……という解釈をするようになったのだ。

 一般人が誤用することはしかたないとしても、専門家のコメンテーターとしてテレビ等に出てくる人が誤用することはいかがなのものか?
 あまりにも誤用が多いために、
悪いことだとわかっていながら行われた犯罪や行為。また、その行為を行った人。

 ……という意味も併記する辞書が出てきてしまった。
 白が黒になったような、正反対の意味なのだ。
 言葉は時代によって変化していくものだが、マスメディアはその境界線をきちんと守って欲しい気がする。


(13:05)

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